膝に負担がかかるのは、膝のせいではないかもしれない。
そんな話をした前回。
ここでは、じゃあどうやって膝の負担をへらすのか?という改善編になります。
まずは復習。
膝が痛いのは、多分、膝が悪いんじゃない。
膝の周りの「股関節」や「足首」が、サボってしまうから、膝に負担がかかってしまった結果なのかもしれない。
ここまでが前回の話でした。
「股関節」「足首」の動きが悪いから、膝に負担がかかると言うのなら、
「股関節」「足首」の動きを良くしたらいいじゃない!
という考え方がベースです。
でも、知っておいて欲しいことがあります。
膝に負担がかかる場面を、思い出してみましょうか。
「階段の上り下りする時」
「山の下り道」
「立ち上がる時」
「しゃがむ時」
「歩く時」
…こんな感じですかね?
いつも痛い、という方もいらっしゃると思うのですが、椅子に座って足をプラーンとしていても、床に寝っ転がっていても、膝は痛いですか?
たぶんですが、そんなに気にならないと思います。
そう、何が言いたいかというと、
【膝の痛みが出る場面は、体重がかかった時】
ということです!
だから、
膝の負担を減らすエクササイズで、必要になることをまとめると
「股関節の動きを良くする」
「足首の動きを良くする」
「立った状態で、膝に負担がかかりにくい動き方を学習する」
この3つがセットになるということを、知っておいてくださいね。
股関節の動きをよくする
目的:しり、もものつけね、ももの前のストレッチ
回数:20秒ずつ
ひとこと:エクササイズで動かす前に、動かしやすい環境をととのえます。だからまずは股関節周りのストレッチ
目的:股関節のうごきづくり
回数:8回ずつ
ひとこと:股関節を「外旋」「外転」という、内股の人とは真逆の動きをするエクササイズ。
お尻が弱くて、膝がうちに入ってしまい、膝に負担がかかるひとは、とても多いのです。
目的:股関節のうごきづくり、横のお尻の強化
回数:6回ずつ
ひとこと:股関節の動きを、360度動かせるようにするエクササイズ。ただし、とてもグラつく姿勢なので、体幹をしっかり保っておかないと、体幹がぶれるせいで、股関節はちゃんと360度うごいてくれません。
目的:股関節、背骨の柔軟性の改善、おしりの強化
回数:8回
ひとこと:あしの裏を、地面についてのエクササイズ。地面を踏みしめた力を、しっかり股関節につたえよう。膝が反りかえりすぎている方なんかには、特に行なって欲しい種目。
足首の動きを良くする
目的:ももうら、ふくらはぎのストレッチ
注意点:ストレッチする方の膝は伸ばす
ひとこと:足首が固くて、しゃがめないとか、膝が反り返っているとか、そういう方には積極的に行なって欲しいストレッチ。
足首の運動をするまえに、まずは動けるようにしよう。
目的:股関節、足部、体幹の協調回数:8回
ひとこと:股関節から足首まで外に回している(外旋している)状態のまま、指の付け根(母し球)をしっかりと床につけているので、足裏のアーチが少ない人にオススメの種目です。
足裏や足首の筋肉で体を持ち上げますが、その上で倒れないように体を支えているのが「股関節」。さらにその上で支えているのが「体幹」。
つまり、「足裏」〜「股関節」〜「体幹」が一緒に頑張るエクササイズです!
膝に負担がかかりにくくなる<動き方>
目的:足の筋力強化、足首〜股関節の動きを効率的にする
回数:10〜15回 2〜3セット
ひとこと:代表的なトレーニングで、「足首」「膝」「股関節」をフルに動かしながら下半身を強化して、「体幹を保つ」というとてもステキなトレーニングです。
膝の負担を減らすために、「足首や股関節」で衝撃をちゃんと吸収できるようにしたいので、下の図を参考にしてみましょう
理想的な動きは、このように「股関節」「膝」「足首」が助け合うように曲がります。
このようになると、代表的な「膝に負担のかかるしゃがみかた」になります。
股関節がクッションとしてうまく曲がらず、膝に負担がかかり過ぎてしまうのです。
その時にどうなっているかというと、このように、骨盤が「後傾」といって、腰を丸めている状態になっているので、股関節が働かなくなります。で、膝に負担がかかります。
椅子に浅くすわっている時、まさにこの姿勢ですね。
(電車でも、足長いのかな?と思うくらいに、座席から膝が前に出ている方、いますよね。あれは骨盤後傾のしすぎで、椅子に浅く座りすぎの状態です。決して足が長いのではなくて、いや、本当に長いのかもしれませんけど笑、腰を丸めすぎて、ちゃんと奥まで座席に座っていない状態です)
このように、腰に自然なそりのある状態「ニュートラルポジション」をとったまましゃがむと、きちんと股関節で衝撃を吸収してくれるので、膝の負担はとても減ります。
さて、いかがでしたでしょうか?
イメージは湧いてきましたか?
肩や腰も同じように、直接そこが悪いというよりも、「被害者」として痛むことが、多いかなと思います。
さて、以上になります!
ではまた!