前回の原因編で、そり腰さんの弱い筋肉や、姿勢の特徴がわかってきました。
では、ここではどうやって改善していくかを、考えていきましょう!
ではまず復習です。
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前鋸筋は「肩甲骨を支える筋肉」
腹斜筋は「体幹を保つ筋肉」
→「ほぼ繋がっているので、どっちがが弱いと、両方とも弱い筋肉」
つまり、そり腰さんは「肩まわりの力と、フッキンがよわくて」背中をそりすぎちゃっている!かも
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こんな感じのお話でした。
でもこのお話、じつは続きがあります。
そり腰さん、たしかに、肩とフッキンが弱くて、背中がそっている人が多いのですが、上半身がそうなっていたら、下半身に影響がないわけないのです。
そう、下半身にもおおいに影響があります。
そり腰さん、身におぼえがありませんか?
「なんか、なぜか、太ももの前側だけ、パーン!と、競輪選手のごとく、立派に育っている…」
はい、これも、そり腰あるあるです!
これも、筋肉バランスを、確認してみましょうか。
こうみると、前後のバランスが互い違いになっているのがわかりますね。
この関係を文章で表してみると…
*フッキン(と肩)が弱くて背中がそる
*背中が反るから、お尻〜足のうしろの筋肉が弱い
*足のうしろの筋肉が弱いから、太ももがハル
*太ももがハルから、引っ張られて背中が反る
*背中が反るから、フッキン(と肩)弱い
*フッキン(と肩)が弱いから、お尻〜足のうしろの筋肉がうまく働かない
…
というように、 永遠に、引っぱったり引っぱられたり、バランスがくずれた綱引き状態になっているのです。
改善方法!
ここまでの原因を簡単にまとめます。
- フッキンと肩が弱い
- お尻と足のうしろ側が弱い
- 腰が硬い
- 腿の前側が硬い
ということは、それを改善するエクササイズをすれば良いのです。
…が
単純に「腹筋と肩まわりのトレーニングで筋力を強化しましょう!」
というのは、解決になる場合もあれば、解決にならない場合もあります。
なぜなら「あなたの脳みそが、背中をそらせて動かそうとする」からです。
だから、単純に弱い筋肉をつよくする!硬い筋肉を伸ばす!だけではなくて
「フッキンと肩の力で背中をそらさないようにしながら、太ももの前と後ろをバランスよく使うエクササイズ」
という、全部ひっくるめた動きが入るエクササイズが、ベストです!
スキャプラプッシュ
目的:肩甲骨周りの支持力をよくする
注意点:お腹をもちあげるように押す
回数:10回
スキャプラとは肩甲骨のこと。文字通り、肩甲骨をプッシュする(押し出す)運動です。
肩甲骨を押し出す「前鋸筋」という筋肉と、「外腹斜筋」が連動して働くことを利用しています。
ショルダーブリッジ
目的:股関節、背骨の柔軟性の改善、おしりの強化
注意点:腹圧をいれて
回数:8回
ひとこと:まさに、フッキンの力で背中が反らないように気をつけながら、お尻やももの裏側を使って、太ももの前側を伸ばす運動です。このとき、両手で床をしっかり押していると、さらに腹圧が抜けにくくなり、背中も活性化され、ホールボディ(体全部)で動くことができます。
プランク(レッグプル)
目的:体幹の筋力強化、下半身の安定
注意点:背中をそらさないように
回数:5往復 2セット
ひとこと:ある程度、肩とフッキン、お尻と腿うらの筋肉が活性化してきたら、この運動にチャレンジしていきましょう!
まさに手で体幹を支えて、お尻の力をつかって足をあげる運動です。
スタンディングフットワーク(つま先立ち)
目的:股関節、足部、体幹の協調
注意点:かかとが離れないように
回数:8回
ひとこと:最終的には、このように体幹がそりすぎない「ニュートラルポジション」を維持したまま、お尻や、太ももの裏や、内ももの筋肉が体を動かせるようにしていきましょう。
横からの動画で見るとわかりやすいのですが(45秒らへんから)、まさに姿勢はニュートラルで、お尻ももうらの筋肉が、腿の前側を引き延ばすようにしながら、動くエクササイズです。
そり腰改善、何となくイメージはつかめましたか?
おそらく、最初はすごく動きにくいし、大変かもしれないですが「脳みそが動きをおぼえる」という言葉を思い出してみましょう。
脳みそは「そり腰の動きをおぼえていた」のですが、こういったピラティスでの動きの学習をすると「ニュートラルでの動きをおぼえる」ことになります!
つづければ、変わる。きっと、変わります!
トライしてみましょう!